よくあるご質問
全般のご質問
日本聾話学校は、どのような教育をしている学校なのですか?
日本聾話学校は「聴覚障がい児の耳を開く」可能性を追求している、世界的にも数少ない聾学校です。子どもたちの残存聴力を最大限に活用し、耳で聴いて、話す聴覚主導の人間教育を最大の特色としています。そのため手話を教えることはしていません。保護者と学校が手を取り合い、一人ひとりに最適に調整された補聴器を装用し、あたたかく丁寧な関わりを根気よくつづけ、子ども一人ひとりの成長にじっくりと寄り添うことで、本来のその子らしさをしっかりと伸ばしていく教育を行っています。
見学はできますか?
教育の相談として随時見学を受け付けております。教育の内容を知っていただくには教育の現場を見ていただくことが一番いいと思います。まずはお気軽に連絡をください。できればご両親一緒に見学をされることをお勧めいたします。
何歳から補聴器をつけることができますか?
難聴がわかったらできるだけ早く補聴器をつけることが大切です。早い例としては、生後2ヶ月の赤ちゃんが補聴器を両耳に装用して教育を開始しているケースもあります。
聴こえの反応が はっきりしないので、耳が聴こえているのか心配です。
耳の聴こえについて心配をお持ちの場合は、病院で精密検査を受けることをお勧めいたします。できれば耳鼻科に小児難聴外来がある病院がいいと思います。
人工内耳手術は何歳になったら受けることができますか?
小児の人工内耳適応基準(2014日本耳鼻咽喉科学会)には、原則として1歳以上(体重8kg以上)であること。さらに、裸耳の聴力検査で平均聴力レベル90dB以上であること。それが確認できない場合は補聴器を6ヶ月以上装用したうえで、補聴器装用下45dBより改善しない場合とあります。これらに加え、医学的に問題がないこと、教育施設との連携が取れている等の条件がつきます。まず、適切に合わせた補聴器を装用し、教育を始めることが先決です。
大きな音や声での呼びかけに反応はするのですが、ことばがなかなか出てきません。
ことばの成長には個人差はありますが、ことばらしきものが育ってこない場合は、中等度難聴か軽度難聴の心配があります。このケースは難聴の発見が遅れることもあるので、やはり病院で精密検査を受けることをお勧めいたします。
何歳から入学できるのですか?
お子さんの難聴がわかったら、できるだけ早く両耳に補聴器をつけ教育を開始する必要があります。そのため本校では、入学時期を特定せず、随時入学をすることができます。
うちの子どもは補聴器(人工内耳)でよく音を聴いているので、このまま普通幼稚園(保育園)、小学校に通わせていてもよいでしょうか?
音が聞こえていることと、良く聴けていることとは大きな違いがあります。特に幼稚園や小学校などの騒音下ではことばの聴き取りは著しく低下するので、慎重に考える必要があり、安易に決断することは避けた方がいいです。そのような環境下ではFM等の補聴システムの使用が不可欠です。本校では独自の赤外線補聴システムにより、子どもたちにより良い声と音を届けることができているので、お子さんが一つひとつのやり取りを深く理解し楽しむことができます。
入学したら費用はどのくらいかかりますか?
ライシャワ・クレーマ学園(0歳児から2歳児)では、経費の9割は公費でまかなわれますので1割の費用負担をしていただきます。負担上限制度あり、居住する自治体によって多少の違いがありますが、年収850万円以下であれば月額の上限が4600円となっております。幼稚部(3歳児)以降は、入学金(50,000円)、施設費(150,000円)、授業料(48,000円/月、43,400円(幼稚部年少))が必要となります。今後、幼児教育の無償化が実施された場合には、ご家庭の負担が低減されることになります。
奨学金はありますか?
本校独自の奨学金制度を設けております。奨学金に申請したご家庭には、それぞれの経済状況に応じて学費の減免を行っております。また、幼稚部には就園奨励費、小学部以上では就学奨励費があり、家計の負担を低減できるようになっております。
なぜ赤外線補聴システムが必要なのですか?無いところではどうすればいいですか?
教師との距離が離れていたり、騒音や反響のある部屋で、補聴器や人工内耳だけで音を聴くのは困難です。より良くことばや音、音楽を聴くために補聴システムは必要であると考えています。赤外線補聴システムがないところでは、別の補聴援助システムを使うことをお勧めいたします。
祖父母が見学したいと言っているのですが。
見学は随時受け付けております。ご両親だけでない家族の皆様に本校の教育をご理解いただき、大切にしたい事柄を共有できることはとても大切なことだと考えております。
各部ごとのご質問
乳幼児部
一週間に何日通いますか?
毎週1回の個別支援が中心です。さらに年齢毎のグループ活動が曜日ごとにあります。週に3~4日、午前中のプログラムに通います。また、父親のプログラムが学期に3回(土曜日)あります。
個別では何をしていますか?
ライシャワ・クレーマ学園の個別の時間は、担当教師と親子で過ごす時間です。聴いたり話したりするための訓練のようなことはしません。親子が愛情豊かに楽しく過ごし、たくさん関わる中で心も体もそして言葉も成長できるようになるための支援を行っています。
入学後はどの様な方法で通っていますか?
乳幼児から幼稚部までの多くのお母さま方は車を使って通っています。中には、公共の乗り物を使って通う方もいます。敷地内の駐車場をご利用頂いています。 小学部以上は、少しずつ練習しながら自力での通学を行っています。小学生は学校と多摩センター駅を往復するスクールバスを利用することができます。
個別やグループへの兄弟の参加は可能ですか?
兄弟がいれば、子育ては兄弟も含めて一緒に生活する中で行うものです。ご兄弟を含めて子育てについて共に考え相談いたします。個別・グループへの参加についてはその時々に相談しながら行っています。
幼稚部
給食はありますか?
校内の厨房で心を込めて調理した食事を提供しています。幼稚部食堂と小中学部食堂に全児童生徒・全教職員が集まってテーブルを囲みます。本校では給食ではなく「食事」と呼んでいます。日々の生活の中でのあたたかな関わりが、子どもたちの成長にとって最も大切なことですから、食事の時間も家庭的な雰囲気で楽しい会話が交わされる時間として大切にしています。
通園バスはありますか?
幼稚部の通園バスはありません。公共交通または自家用車で送迎していただいています。送迎にかかる交通費は就学奨励費で全額補助が受けられます。
まだオムツがとれませんが大丈夫でしょうか?
どの子も、その子なりのペースで成長していますから、慌てる必要はありません。幼稚部では、子ども一人ひとりの成長に合わせてお母さんと相談しながらオムツ、トイレについては丁寧に対応しています。
小学部
通学について一人で通えるか心配です。
お子さんの成長に応じて、自家用車での送迎や付添での通学から、徐々に公共交通機関を利用して一人で通うことができるようになっています。多摩センター駅から小学部用のスクールバスを運行しています。
現在、子どもが不登校(気味)です。人との関わりも苦手なのですが、入学しても大丈夫でしょうか?
本校では、1クラス5〜6名の少人数で一人ひとりの思いに寄り添い人格的な触れ合いを通じて子どもの心が開かれていくのを信じて待つ人間教育を行っています。本校の教育、そして仲間との内容の濃い関係を通じて、お子さんが本来持っている力を引き出し人間関係を楽しむ人へと成長していくことを信じ教育していきます。
小学校で英語の授業はありますか?
3年生から英語の授業を行っています。
教科学習について普通(一般)の小学校との違いはありますか?
普通(一般)の小学校と同じ教科書を使用し、より丁寧に授業を行っています。
中学部
教科学習は高校の一般受験に対応していますか?
本校中学部では、高校受験に向けた教科学習(授業、補習)はもちろんのこと、卒業後も自ら学び、自ら世界を切り開いていく力が身に付くよう、一人ひとりの内面としっかり向き合い、成長を後押ししていきます。(卒業生の活躍参照)
1クラスの人数が少ないことのデメリットはありますか?
小人数がデメリットとなるとは考えておりません。むしろ一人ひとりの成長にあわせてより丁寧な教育ができるので、お子さんにとっては大きなメリットです。学年を超えたたて割りのより大きな集団での活動も多くあります。幼稚部では普通幼稚園との交流保育、小学部では近隣公立小学校との定期的なクラブ交流で、より多くの子どもたちとの関わりを持つ機会があります。
卒業後はどのような進路に進んでいますか?
都立高校や県立高校に一般受験で進学する生徒、一般の私立高校に進学する生徒、都立や県立のろう学校の高等部に進学する生徒など、様々です。半数以上が一般校に進学しています。中学部では、一人ひとりの願いや目標、高校生になって取り組みたいこと、更にはその先の進路にまで目を向けながら丁寧に話し合いを重ね、進路を決めていきます。